音と光と気配

怖いよ、まったく。こんな風に街の活性化イベントみたいになって、コンサルティング会社に委託された隣町との戦争。

となり町戦争 (集英社文庫)

となり町戦争 (集英社文庫)

知らないうちに始まって知らないうちに終わる。人を殺すのも、物を壊すことも同じになってしまった心。

でもこんなものなのかもしれない。

どこか遠い国で起こった知らない人同士の争いなんか、自分にはまったく関係ない、わからない、っていつも思ってた。だけどこの本読むと言えなくなるよ、そんなこと。

amazonのレビューはイマイチ派が多かったけど、私はどんどん読むスピードが上がって悲しい気分にさせられた。

『戦争』の文字さえ掲げればどんな理不尽な事も、理不尽なんて言えなくさせてしまうんだよ、それがただのとなり町との共通のイベントであっても。